2015-05-31 21:01:19

武田邦彦人生講座【10】 長野の男性が長寿なのはなぜか?

コンテンツタグ:ラジオ 武田邦彦
※この動画はひまわり動画様から引用しています。元動画先
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というのは表紙のグラフに示したように、長野県の男性の平均寿命は47も都道府県があるのに、もっとも長寿だ。でも、際立っているのは肥満度(BMI)も一位(太っている)、塩分摂取率は二位(お塩を多く採る)なのだ???
「健康」は「肥満を抑えて、塩分を控える」と言うはずなのに、都道府県でもっとも肥満度が高く、塩分をとっている長野県の男性がなぜもっとも「長寿」なのか? このような時に科学者はまずとんでもないことを考える。
まず、「不健康」なら「長寿」なのか? と考える。科学は予見を持ってデータを見てはいけない。「健康なら長寿」というのが間違っているかも知れない。「一病息災」というように、ある程度病気がちの方が息災であるということわざもあるぐらいだ。
次に、「肥満で血圧が高い」というのが「長寿のもと」なのか? とも考える。 これも予見を持ってデータを見てはいけない。「肥満と健康」と言っても、BMIが30ぐらいまではむしろ「肥満の方が健康」というデータも多い。つまり程度問題で、肥満というのはBMIで30以上とも考えられ、そうなると長野県は「都道府県の中でもっとも肥満だが、BMIが24.4だから「日本全体のBMIが低すぎるので、もっとも肥満な長野県がもっとも長寿」とも言える。
この報告書は厚労省が膨大な税金を掛けて報告している詳細なレポートからなのだが、調査対象人数が少し少ないと思うが、これで統計的には大丈夫とみているのだろう。今回はこのデータを利用する(最近では大学への研究費が削られて、官庁がお金を持っているので、データが官庁からでる。政治的なデータが多くて困るので、できるだけ学者が調査をできるようにしておかないと日本の進路を見誤る)。
また食塩の摂取量は長野県は全国2位でかなり高い。それでも長寿なのは「野菜を食べるから」などと見当外れの説明がされている。それも野菜にカリウムが含まれているからという奇妙な説明で、それなら食塩をとってもその中にカリウムが入った醤油などを使えば、「減塩」などというものは無くなる。
長野県のこのデータは考えさせられる。また塩分摂取量のデータや脳疾患の統計はあるが、「男性の平均血圧」のデータがなかなかみつからない(女性はある)。「塩分摂取量」というのは「血圧に関係がありそうなもの」ではあるけれど、「血圧」そのものではない。だから、統計データとしては、「塩分と寿命」では遠い関係になるので、「塩分→血圧→主要な死因→寿命」の関係データが同じ調査対象でなければならないが、見当たらない。


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