2015-05-25 03:30:10

アバ / ザ・ムービー 1977  2/2

コンテンツタグ:アニメ 
※この動画はDailymotion様から引用しています。元動画先
動画詳細

02:02 Ring Ring
リング・リング / 子供たちの合唱
05:04 Why Did It Have To Be Me
ホワイ・ディド・イット・ハフ・トゥ・ビー・ミー
09:37 When I Kissed The Teacher
ホエン・アイ・キッスト・ザ・ティーチャー
11:34 Get On The Carrousel
ゲット・オン・ザ・カルーセル
17:14 I'm A Marionette
アイム・ア・マリオネット
22:00 Fernando
悲しきフェルナンド
24:41 Dancing Queen
ダンシング・クイーン
31:38 So Long
ソー・ロング
34:02 Eagle
イーグル
41:48 Thank You For The Music
サンキュー・フォー・ザ・ミュージック



 1/2の方の描写で、『ヒプノティスト-催眠- Hypnotisören』 (2012) について少し触れましたが、こちらの2/2の方でも、比較的早い時期からラッセ・ハルストレム監督が催眠に関心を示していた様子が見て取れます。
 そのシーンとは、折角、マネージャーのアンダーソンさんから取り付けていたインタビューのチャンスを、朝寝坊したことによって逸してしまい、アバの姿を探してメルボルンの街を歩き回ったが、既に彼らが空港に向かって行ったことを知って、諦めてホテルの自室へ帰ろうとした時、偶然、そのホテルのエレベーターで彼らと一緒になった時に流れて来た曲が、映像の奥の方からこちらの方へとやって来る、催眠術を思わせる視覚的波動を伴った「イーグル-Eagle」(34:02~37:30)でした。観客をハイな気分に誘ったのでしょうか。エレベーターが上昇して行っていた様子も、その効果を手伝っていました。対訳(訳者不明)を紹介します。

They came flying from far away
彼らは遥か彼方から飛んできたのです
Now I'm under their spell
私は、今、すっかりその魔力に捉えられてしまっています
I love hearing the stories that they tell
私は、彼らが話してくれる物語を聞くのが好きです
They've seen places beyond my land
私の国の向こうで、彼らが見て来たこと、
And they've found new horizons
みつけた新しい世界のこと
They speak strangely but I understand
彼らは不思議な話し方をしますけど、私には判ります

And I dream I'm an eagle
そして、私は、自分がワシになった夢をみます
And I dream I can spread my wings
自分の翼を拡げている夢を
Flying high, high, I'm a bird in the sky
飛べ、高く、高く、私は空の鳥
I'm an eagle that rides on the breeze
私はそよ風に舞い飛ぶワシ
High, high, what a feeling to fly
高く、高く、飛ぶっていうことは何て素晴らしい気分なんでしょう
Over mountains and forests and seas
山を越え、森の上を、海を渡るっていうことは
And to go anywhere that I please
好きな所、どこへでも行けるっていうことは

As all good friends we talk all night
全ての良き友人同士がそうであるように、私たちも一晩中語り合います
And we fly wing to wing
そして、私たちは翼に翼を重ねて飛ぶのです
I have questions and they know everything
私が質問すると彼らは何でも答えてくれます
There's no limit to what I feel
私が肌で感じていくことには本当に限りがないように思えるのです
We climb higher and higher
私たちは空高く昇り、飛ぶのです
Am I dreaming or is it all real?
夢をみているのでしょうか

And I dream I'm an eagle
そして、私は、自分がワシになった夢をみます
And I dream I can spread my wings
自分の翼を拡げている夢を
Flying high, high, I'm a bird in the sky
飛べ、高く、高く、私は空の鳥
(I'm an eagle)
I'm an eagle that rides on the breeze
私はそよ風に舞い飛ぶワシ
High, high, what a feeling to fly
高く、高く、飛ぶっていうことは何て素晴らしい気分なんでしょう
(What a feeling)
Over mountains and forests and seas
山を越え、森の上を、海を渡るっていうことは
High, high, I'm a bird in the sky
高く、高く、私は空の鳥
(I'm an eagle)
I'm an eagle that rides on the breeze
私はそよ風に舞い飛ぶワシ
High, high, what a feeling to fly
高く、高く、飛ぶっていうことは何て素晴らしい気分なんでしょう
(What a feeling)
Over mountains and forests and seas
山を越え、森の上を、海を渡るっていうことは
And to go anywhere that I please
好きな所、どこへでも行けるっていうことは



 あと、日本人の観客が見ていて意外だったシーンは、ストレッチングのトレーナーがフリーダに模範を見せながら、「イチ、ニ、サン、シ、ゴ、ロク、シチ、ハチ、ク、ジュウ」(上の動画で20:17~20:53)と声を掛けていたシーンでした。監督は日本にも関心があったのでしょうか。特に、その「ハチ」が後に、『HACHI 約束の犬 Hachiko: A Dog's Story』 (2009)に成りました。これは、邦画『ハチ公物語』(1987)のリチャード・ギア主演によるリメイク版でした。この動画は、Amenonakani さんが「HACHI 約束も(の)犬 吹き替え版」①②としてアップロードしてくれているのでdailymotionでも見ることが出来ます。
 ところで、日本を代表する批評家に、小林秀雄氏[1902年(明治35年)---1983年(昭和58年)]がいますが、彼の「表現について」(昭和25年・1950年)という文章の中に、次のような文章があります。
《ベエトオヴェンの最後の弦楽四重奏の最後の楽章に「困難な解決」といふ題が付けられている事は、よく知られています。最初のグラーヴェの主題には「さうでなければならないか」とある。彼は、次のアレグロの主題には「さうでなければならぬ」と書いた。表現するとは解決することです。解決するとは、形を創り出す事です。グラーヴェの主題の形を創り出さねば、「さうでなければならないか」といふ問ひさへ無意味なのであります。》
 この映画で、アシュレーが最後に言った言葉は “ We're on the air ! “ でした。その前にアシュレーが言った言葉は、「私たちは大気中にいますか?」と乱暴に訳してしまいましたけど、” Are we on the air ? “だったのです。
 ここのところは、通常に訳せば、2TWラジオ局のスタジオ2でアシュレーが時間に間に合わなかった場合に備えて、差し替え番組放送準備のために待機していた人がいましたが、アシュレーが時間ぎりぎりに飛び込んで来たので、入れ替わって、スタジオの外で放送機器を管理しているジムのところへ連絡をしに行った後ですから、ジムに向かって「放送中(オンエア)になっていますか?」と訳すのが順当なところです。ところが、日本語の「放送中」ではアバの乗った飛行機がon airであるという想像が難しくなる。英語だと容易に想像に結び付いて、アバとの別れを名残惜しむかのように自分たち4万人のリスナーは2時間の間、アバを見送るんだ、” We want ABBA “の声援は今や、あたかも直線状に伸びていた飛行機雲が、時間と共に捩じれ、膨張しながらその形を変えて行くように、” We’re on the air “ の合唱に変わったんだ、という実感を伴うのですが…。
 しかしそれにしても、日本とスゥエーデンの人がベートーベンを聴いて、同じようなことを考えていただなんて、何だか想像してみるだけでも愉快ですよね。     2015/06/12